「ローマはE天気かな」は、シンプルなデザインのタイピング練習ソフトだ。キー入力の基本をマスターする「基礎練習」と、選んだジャンルの文章を入力する「例文」、四択クイズの解答をタイピングで答える「クイズDEタイピング」の3種類のモードがある。ウィンドウはフレーム分割したWebページのようなレイアウトで、練習モードの選択はリンクをクリックするような感覚だ。

「基礎練習」では、キーボード図を見ながらテンキー、アルファベット、ローマ字入力、かな入力の4種類の練習ができる。各練習ともStep1〜3の3段階に分かれていて、いずれかのStepを選んで練習を行う。1回の練習時間は標準で60秒だが、90秒/120秒/30秒に切り替えることも可能。キーボード図を非表示にして、練習することもできる。

「例文」では、熟語、ことわざ、慣用句、花言葉など合計20のジャンルが用意され、出題内容を特定のジャンルからにするか、全ジャンルの中からランダムに出題するかを選べる。練習時間は「基礎練習」と同じく30秒〜120秒の4段階から選択可能。キーボード図は表示されない。

「クイズDEタイピング」は、ローマ字入力のみに対応する。制限時間は60秒で、最大15問が出題される。解答は四者択一形式で、答えにはふりがなと、入力するローマ字のキーがそれぞれ1文字分表示されている。解答後、1問ごとに正誤を表示してから次の問題へと進むため、ユーザの入力速度によって出題数が変わってくる。

練習の履歴は、「アルファベット」や「ローマ字入力」などの練習内容別に一覧表示される。表示件数は最大15回分で最新順からの表示となる。「クイズDEタイピング」の結果は、上位5位までのランキングとして表示される。

全体にはベーシックかつシンプル。ウィンドウデザインがWebページ風なのは個人的にはちょっととまどったが、これも最近パソコンを使いはじめた人にはかえってわかりやすいのかもしれない。また、1回の練習時間が短めなのはひとつのキーを探すのに時間のかかる初心者にとっては負担が少なく、気軽に練習できてよいのではないかと思う。

ただし本当の初心者にお勧めするには、ホームポジションや指ごとの担当範囲などを教えるモードがあった方がよかったように思うし、「クイズDEタイピング」は、かな入力にも対応してほしいところだ。

一方、「例文」モードの出題内容が基本的には単語レベルであることや、練習結果の表示内容が入力数や正解率などの基本的なデータに限られている（ミスしたキーの統計などは出ない）といった点は、本格的なトレーニングを目指す人にとってはややあっさりした感じだろう。

ちょっとした空き時間などを利用して気軽に遊び感覚でタイピング練習をしたい人にお勧めしたいソフトだ。

そこで「それやったらワシが作ろか？」と言ってしまったのが開発のきっかけです。

開発中に苦労した点
まず、使用者が「扱いやすい/見やすい/わかりやすい」を考えて開発しました。また、ローマ字入力の入力方法をユーザ側で設定（例えば“しゃ”なら、“SYA”か“SHA”を選択）する方式ではじめは開発していたのですが、同じ単語を入力するときでもその時々によって違う入力方法を使ったり（私自身も“会社”と入力するときに“KAISYA”と入力したり“KAISHA”と入力したり）するので、ローマ字入力の入力方法に関しては柔軟に対応するように作り直したところが苦労しました。あとはソフト名でしょうか……。

今後のバージョンアップ予定
機能追加や修正は、そのつど作者ホームページ（http://hp.vector.co.jp/authors/VA028523/）で公開していきます。例文やクイズなどを増やしていきたいと考えていますので、ご提供していただける方は連絡（[email protected])いただけるとうれしいです。