「ただひたすら一直線に突き進むだけの主人公を、適切な位置に適切なユニットをばら撒いて守り続ける」というユニークなアクションゲーム。中間地点ブロックが並んだラインに主人公が到達したら、たとえその直後に耐久値が0になって、地上に強制送還されても、中間地点からはじめることができる(ただし、使用できるユニットの数は減る。強制送還によるアイテム没収などのペナルティはない)など、個人的にはアメリカンフットボール的な要素が多く感じられて楽しかった。
ただモグルを守るだけではなく、目についた宝箱を回収させたり、ユニットの元気を回復させるために硬いブロックを破壊させたりなど、「限られたユニットをどう展開させるか」といった瞬間的な判断も求められる。
わずか三つしかないスロットに何を装備するかも悩みどころだ。装備も利点と欠点が相半ばするものが多く、使いどころに悩まされる。硬いブロックの上で足止めされている主人公を敵の激しい攻撃から守るといった展開も多く、手に汗握らされる。硬いところを抜けたあと、一気に距離を稼げたときの気持ちよさも魅力のひとつとなっている。
演出がおとなしめなため、ゲームに馴染むまで、何がどうなっているのか多少わかりづらい点もあったが、いったん馴染むとどんどんとおもしろくなってくる、味のあるゲームだ。
(秋山 俊)