「レン」と妹の「ミライ」など、計6人のキャラクタを操って敵と戦うRPG。近未来を舞台とし、全体としてはSF的な雰囲気であるにもかかわらず、霊能力が重要な役割を担っている点がユニークだ。本作品の見どころはなんといっても物語にある。しっかりと構築された正統派のドラマが力強く展開され、最後までプレイヤーを飽きさせない。伏線の回収などもキチンと行われており、投げっぱなしの部分がなく、好感が持てる。
荒廃した世界や瘴霊獣を表現したグラフィックのセンスがよく、マップの広さも適度でわかりやすく、気持ちよくプレイできたこともポイントが高い。
標準の「ノーマル」でも戦闘の難易度はやさしめで、物語をサクサク進めてゆけるのも個人的にはうれしかった。パーティメンバーは最終的には6人になるが、戦闘には4人までしか参加できないため、メンバーチェンジ機能が用意されている。キャラクタの能力にかなり特徴があり、戦闘時の各キャラクタの役割分担が明確なのも楽しい。全体的に完成度の高さを感じさせるゲームだ。
(秋山 俊)