限られたコマンドを上手に組み合わせることで、主人公に意図通りの行動を取らせるという、パズルというよりはプログラミングに近い感覚のユニークなゲーム。設定できるコマンドの数にはシビアな上限が設定され、プレイヤーを苦しめる。ゲームの最大のポイントは「用意された指示アイコン──なかでも条件分岐系のアイコン──の動作をしっかりと把握すること」だろう。最後のコマンドを実行したあと、再び先頭のコマンドから繰り返される点もポイントとなる。この性質を上手に利用することで、時として足りないコマンドを補えることがある。
「Edited Stage」の初期状態にはチュートリアル的なステージが登録されている。はじめての人はまずそちらからプレイしてみるとよいだろう。
パズルとしておもしろいだけでなく、演出もおもしろい。プレイヤーが指示を実行すると、右ペインに表示された女の子がラルフ君に指示を出し、その結果に応じたセリフをいう。主人公がおつかいに成功したときはもちろん、ミスやギブアップをした場合も、その内容に応じたイラストとセリフが大きく表示される。これらのセリフとイラストが非常によいアクセントになり、試行錯誤を楽しいものにしてくれる。
(秋山 俊)